悩みの記憶
「意外とでかい」
家電量販店の一角で呟く。店員のお兄さんはですよねえとヘラヘラ笑っている。
タブレットを両手で包んでみた。
ミニという名がつくくせに、意外と大きいのだ。
ガジェットに詳しくない私は、実際に手に取ってときめいた方を選べば良いと簡単に考えていた。
大学入学と同時に配られたパソコンは、一度壊れてからずっと調子が悪い。
タブレットは小さいながらもとても賢いらしいので、パソコンの代わりに購入したいと調べ出したら止まらない。
ただ、こっちのほうがコスパが良いのでは、こうした方がこれもできる、いや、ここまで使いこなせない、オーバーキルだ…
百聞は一見にしかず。これは見に行くしかないと思い立ったのだが、これがどうしてどちらも可愛い。
決められずこのまま「やっぱ無くていいや」となる前に購入したいものだ。