mojakotanの日記

ずぼら

2022

 

「本年もよろしくお願いします」

 

艶やかな黒髪が肩から滑り落ちる。

 

寂しい顔をした彼女は

 

失った人を想っている。

 

その人のために美しく手入れされた髪が

 

彼女を慰めるようにまた一束

 

彼女の頬を撫ぜた。

 

思わず伸ばした手を引いて

 

なんで自分じゃないんだなんて

 

流行りの歌詞みたいなことが頭に浮かんだ

 

「よろしくお願いします」

 

何もできない自分は

 

おうむがえしで精一杯。